2006年にHachiが設立し、2010年からファッションブランドとしての活動をスタート。服作りだけではなく、空間展示などの活動も精力的に行う。立体構造的なデザインが特徴で、ブランドを代表するアイテムは「ハイネックビッグパーカ」。フェンディ服 コピー
2018年度Tokyo新人デザイナーファッション大賞プロ部門 東京都知事賞を受賞。
1985年福岡生まれ。高校時代に電子制御工学を学び、バンタンデザイン研究所を卒業後、セレクトショップに勤務しディレクションやバイイングを経験。2006年に「バルムング(BALMUNG)」を設立し、2010年にファッションブランドとしての活動をスタートした。男性服でも女性服でもないニュートラルで性差を感じさせない"服"。平面性から造形するフォルムで新しい人間像を描いている。過去にはレディー・ガガ(LADY GAGA)やテレンス・コー(Terence Koh)、セルゲイ・ポルーニン(Sergei Pulunin)へ衣装提供をしたこともある。
「都市と循環、都市と探求」がキーワード
バルムングがブランドのキーワードとして掲げるのは「都市と循環、都市と探求」。「GREY」「都市」「ごみ」「ぼろ」「NOT」などをテーマに、現代のストリートの延長線上に現実と非現実の入り混ざる"架空の都市"をイメージさせる服作りを行う。
「バルムング」を代表するアイテムはハイネックビッグパーカー
「ハイネックビッグパーカー」はブランドを象徴するアイテムのひとつで、様々なパーツが重なり合ったようなワイドシルエットやドレープ感、口元まで覆うようなビッグネックとフードが特徴。2015年秋冬シーズンから継続的に発表し、アップデートをし続けている。デザイナーのHachiは同アイテムの魅力について「洋服でもなく和服でもなく、服であること。ウィメンズウェアでもなくメンズウェアでもなく、ウェアであること」と語る。
ブランドを象徴するディテールは立体構造
大胆なシルエットと異素材の組み合わせによるデザイン性の高い衣服を発表しているバルムング。なかでも特徴的なディテールは、着ると折り紙のように展開する二次的な立体造形だ。その構造的なデザインへの評価は高く、過去にレディー・ガガ(LADY GAGA)やテレンス・コー(Terence Koh)へ提供した衣装にもこの特徴的なデザインが表れている。
こんな人に着て欲しい
デザイナーのHachiは「強い人。弱い人」に着てもらいたいと語る。「人はみなどこかで『普通』の枠に当てはまらない"なにか"のようなものを持っていると考えています。人はみな自分の中に『強い自分』もあれば『弱い自分』のどちらもを持っています。また、もっと強くなるために服を必要としている時であったり、弱いときになにか守ってくれるような服を求めたり、そういった際にバルムングの服と向き合ってもらえたらと思っていたりします」と説明している。
おすすめの購入先は展示会やポップアップ
「その人が好きな距離感を持てるお店であればどこでも。ただ、東京なら展示会やポップアップを行うことも多いので、そこでならブランドの雰囲気を感じてもらいやすいかもしれない」とデザイナーのHachiはシーズン毎の展示会やポップアップにてフルコレクションで体験してみて欲しいと語る。ポップアップは渋谷パルコや西武池袋本店といった主要商業施設で行うこともある。
直近のコラボレーションで印象深いのは鈴木操
過去に行ったコラボレーションでデザイナーが印象深いものとして挙げるのは、アーティスト鈴木操と協業した2021年秋冬コレクションのショー。鈴木は会場に設置された彫刻作品(ソフトスカルプチャー)を制作したほか、ショーの来場者に配布した「ファッションの様相についての覚書、BALMUNGからはじまる」と題したテキストを執筆した。鈴木の起用理由については「彼の創作スタイルやロジックが、抽象的にメディアをミックスして作り上げていくスタイルであったりと、BALMUNGの制作スタイルとの親和性を感じたこと。そして彼の作品やロジックをBALMUNGの作品の隣に配置することで、それがBALMUNGの説明として成立するということ」としている。
このほかにも、2012年に行ったテレンス・コー(Terence Koh)の衣装制作と、2018年春夏シーズンに行ったヴィジュアルアーティスト 村田みのりとのコラボレーションワークをピックアップ。テレンスへの衣装制作は本人から伝えられたキーワード「白」を元に、Hachiが自由に制作したもので「テレンスの作品は僕自身も好きでよく知っていたので、すぐにインスピレーションが湧いて制作に取り掛かることができた」と回想する。
村田とのコラボショーは、村田のトラッシュな感覚や強めのコントラスト、作品から漂うアイロニーなメッセージ性に親和性を強く感じたことからコラボレーションの声をかけた。Hachiは「一緒にコンセプトとなるキーワードをさぐったり、コンビニエンスストアのようなムードやヴィジュアルを参照して制作したりと、制作中から楽しかった」と振り返る。
ゴールドウインから、 URL 2023年07月24日(月)19時39分 編集・削除
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